豊かな感受性とコミュニケーション能力を育む演技の基礎・基盤となる大切なエクササイズです。
感じて反応をすることを感応といいます。つまり心と心が在っての交流、それは役を生きるうえで必要なコミュニケーション能力となります。


人は何かを感じたときに心の内に何かが生まれます。つまり影響を受けたということです。このエクササイズで心の影響を受ける対象は100%相手になります。
コミュニケーションの過程のなかで相手のあらゆる瞬間(モーメント)を敏感に拾って、感じて、何かを思う。
相手の瞬間にあるものは、色々なものが混在した瞬間です。
それを感じたことにより、心が刺激され影響を受け、気分・何かを思い・相手に対しての意思・気持・要求・欲求・想い・感情・etc.・・・が生まれ出てきます。

自分から心の何かをつくりだすことはしません。相手に影響を受けた結果として、必然的に何かが生まれるからです。
重要なのは、頭を使わないことです。そのためにも言葉を繰り返します。
頭で考えて拾うのではなく、衝動的な本能と心が、相手の瞬間、表に現れるもの・表情・行動・印象・雰囲気・ニュアンス・性格・人格・人間性・内面(心)・etc.・・・を拾います。
その結果として心が動き、心が変化して行きます。
コミュニケーションの過程のなかであらゆる心の影響をお互いに受け合って、楽器(心)のあらゆる音が鳴り響きます。
喜び・怒り・哀しみ・楽しみ・切なさ・むなしさ・悲しさ・愛情・好意・反感・甘え・etc.・・・そして、内と外の行動となり表現が生まれ出てきます。その表現は結果で、必然的で自然です。

俳優にとって獲得すべき能力、豊かな感受性・・・感じて心が影響を受けることと、制限されたシーンのなかで、自由な表現に繋がるコミュニケーション能力を育むことになります。

それぞれの生きてきた環境によっては、感じることが苦手、感じてはいるが音が鳴りづらい、音は鳴ってはいるが表現にまで結びつかない・・・等。
このエクササイズを人前で、つまりプレッシャーのある所で感覚的にできるようにして行きます。

段階を経て、情況(キャラクター・状況・関係性・役の心・etc.・・・)の理解の下、それを感覚的に持ちながらすすめて行きます。この段階は役をより深く理解することにも繋がります。
そして、よりシーンに近づいて行きます。